こんにちは、『あの街マーケット』の中島 美咲です。
今回は、半導体工場の進出で話題になっている北海道の千歳市について、土地価格の相場や動向を調べてみました。
千歳市は、先端半導体の国産化を目指す「ラピダス」が工場建設を発表したことで、不動産需要が急増しています。
その影響で、地価上昇率は全国トップクラスになっています。
では、具体的にどれくらい上がっているのでしょうか？
そして、今後もこの高騰は続くのでしょうか？
それでは、見ていきましょう。
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千歳市とはどんな街？
北海道南西部に位置する千歳市は、約9.7万人の人口を擁する市です。
札幌市から車で約50分というアクセスの良さに加えて、北海道の空の玄関である新千歳空港があります。
しかし、千歳市の魅力はそれだけではありません。
豊富な自然や歴史的な建造物、美味しいグルメや癒しの温泉など、さまざまな観光スポットが存在します。
たとえば、国内でも有数の大きさを誇る淡水湖である「支笏湖（しこつこ）」は、四季折々に美しい景色を見せてくれます。
支笏湖畔には名湯として知られる「丸駒温泉（まるこまおんせん）」があり、湖畔の景観を眺めながら癒しの時間を過ごすことができます。
また、千歳市はサーモンの産地としても有名で、道の駅「サーモンパーク千歳」では新鮮な地元産の野菜や加工品のほかにも、サーモン料理を堪能できる飲食店も併設されています。
さらに、毎年7月には航空自衛隊千歳基地で「千歳のまちの航空祭」が開催されます。
このイベントでは、ブルーインパルスをはじめとする迫力ある飛行展示や、陸海空自衛隊の各種ヘリコプターなどの地上展示が見られます。航空ファンはもちろん、家族連れやカップルでも楽しめる一大イベントです。
千歳市の土地価格の動向は？
千歳市の土地価格の相場について、公示地価をもとに分析してみましょう。
公示地価とは、国土交通省が毎年1月1日時点での土地の価格を調査し、公表するものです。
不動産取引の際には、この公示地価を参考にすることが一般的です。
2023年の千歳市の公示地価は、平均で1平方メートルあたり4万3,292円でしたが、エリアによって大きな差があります。
最も高い公示地価を記録したのは、「JR千歳駅」周辺の末広と千代田町で、それぞれ1平方メートルあたり9万5,000円と9万2,000円でした。
これらのエリアは、交通の便が良く、商業施設や住宅が集まっているため、土地の需要が高いと考えられます。
一方、最も低い公示地価を示したのは、千歳市の西側にある協和で、1平方メートルあたり7,700円でした。
このエリアは、市街地から離れており、人口や施設が少ないため、土地の需要が低いと推測されます。
また、千歳市全体では、前年に比べて公示地価が20.09％上昇しました。
これは、北海道全体の平均（6.76%上昇）を大きく上回る伸び率です。
千歳市は、新千歳空港や支笏湖などの観光資源が豊富であり、経済活動や人口流入が活発なこと、後述する半導体工場の進出が要因として挙げられます。
千歳市に半導体工場進出で地価が急騰
現在、千歳市で最も注目されているのは、先端半導体の国産化に取り組む「ラピダス」社が新工場を建設するというニュースです。
今年の2月に発表されたこの計画では、新千歳空港に近接する広大な土地に工場を建設し、完成後は数千人規模の雇用を創出するとしています。
さらに、関連企業やサプライヤーも同地域に進出する可能性が高く、地域経済に大きな波及効果が期待されています。
この話題を受けて、千歳市の不動産市場は活況を呈しています。
住宅地や商業地などの需要が急増し、地価は全国的にも類を見ない上昇率を記録しています。
9月19日に公表された都道府県地価（基準地価）では、住宅地は最も伸びた地点で30.7％（全国1位）、商業地は30.8％（全国2位）、工業地は29.4％（全国3位）という驚異的な数字が出ています。
これらの数字は、全国平均（住宅地0.4％、商業地0.5％）と比べると桁違いです。
このように、半導体工場の進出によって、従業員や関連企業のための住宅や事務所などの需要が高まり、千歳市の不動産市場は熱気に包まれています。
不動産投資や店舗出店などを検討する際には、最新の情報を入手し、適切な判断を行うことが重要です。
千歳市の土地価格は今後も高騰が続く？
千歳市の土地価格は、今後も高騰が続く見通しです。
その背景には、ラピダス社の半導体工場建設が大きく影響しています。
ラピダス社は、千歳市に巨大な工場を建設する計画を進めており、今年の9月1日には起工式が行われました。
予定として2025年には試作ラインが稼働し、2027年には量産体制に移行すると発表しています。
この工場建設に伴って、ラピダス社の関連企業やサプライヤーなどが千歳市に進出する可能性も高くなります。
これらの企業活動は、千歳市の経済や雇用にも好影響を与えると期待されています。
さらに、半導体は今後も世界的に需要が高まる分野であり、千歳市はその重要な拠点の一つとなる可能性があります。
半導体産業の発展は、千歳市の土地価格にも反映されると考えられます。
また、千歳市は新千歳空港の近くに位置し、交通の利便性が高いことも魅力の一つです。
自然豊かな環境や住みやすい街づくりも進んでおり、住宅需要も高まっています。
これらの要素が複合的に作用して、千歳市の土地価格は上昇傾向にあります。
今後もこの傾向が続くと予想されます。
公示地価・基準地価とは？
公示地価と基準地価は、土地の価値を評価するために国や都道府県が定める指標です。
公示地価と基準地価は、評価時期や評価方法、評価目的などに違いがあります。
しかし、両者ともに土地の相場を知るための重要な指標であることに変わりありません。
土地を売買する際や不動産投資を検討する際には、公示地価と基準地価を参考にしてください。
それでは、それぞれの特徴や違いについて、詳しく見ていきましょう。
公示地価
公示地価とは、国土交通省が毎年1月1日時点で算定する土地の価格です。
地価公示法に基づいて不動産鑑定士が鑑定します。
公示地価は、土地の取引実勢を反映したものであり、不動産税の課税基準や土地取引の参考となります。
基準地価
基準地価とは、都道府県知事が毎年7月1日時点で算定する土地の価格です。
国土利用計画法に基づいて不動産鑑定士が鑑定します。
基準地価は、都道府県が策定する都市計画や農業振興計画などの土地利用計画に基づいたものであり、公共事業や補償金の算定などに利用されます。
まとめ
千歳市は、全国トップクラスの地価上昇率を誇る街として注目を集めています。
その背景には、半導体工場の進出による不動産需要の急増があります。
半導体工場は、千歳市の地域経済に大きな影響を与えています。
工場建設に伴う雇用創出や関連企業の誘致などで、千歳市の経済活動はますます盛んになっています。
このため、土地価格は高騰し続けると見込まれており、不動産投資のチャンスとしても注目されています。
千歳市は、不動産需要だけでなく、住みやすさの面でも魅力的な街です。
新千歳空港があることで交通の便が良く、北海道の玄関口としても機能しています。
また、豊かな自然環境も千歳市の特徴で、美しい景色や清らかな水を楽しむことができます。
千歳市は、不動産需要と住みやすさの両方を兼ね備えた街として、北海道の中でも高い人気を誇っています。
この街の今後の動向に注目していきましょう。
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